いつもなら土曜日は少し早く起きて、自分の朝食を済ませ、それから娘の簡単な朝ごはんをタッパーにつめて、娘を七時過ぎたら起こして、準備が出来たら補習校にしゅっぱーつ、というパターンだ。我が家の男たちは奥の部屋で仲良く寝ている、という按配である。
(これでも、かなり楽になった。ちょっと前までは息子がまだ眠いのに途中で起きてしまって準備ははかどらないわ、出て行くときに泣かれるわで大騒ぎだったこともあった。)
しかし今日は違った。
息子も起こして連れて行かなければならないのである。 息子はまだ四歳になっていないけれど、4月の時点では四歳なので、晴れて補習校付属の幼稚園の年中組に入れるはずなのである。年齢的には。
ただ、幼稚園は近年希望者が多い。それにあわせて先生を探したり、教室を確保したりすることはなかなか大変なので、人数制限がある。つまり、面接試験をして、不合格となる人が多数でることになるのだ。その試験の日が今日だった。こちらで育っていると、日本語を意識して家で教えていないと、小さいころから英語の方が第一言語になっている子どもも多い。だから、主に日本語の出来具合を見るための試験だが、小さい子どもの試験と言うのはまあ親も緊張する。
朝、娘は起きてきて、さて、息子を起こそうと思うと良く寝ている。更にその時変な咳をした。いやな予感。彼は最近、風邪のひき始めは決まってこの変な咳をするのだ。そういえば、昨日なんだか機嫌が悪くてよく泣いていたっけ・・・。少々迷ったが、熱はないようなので、思い切って起こして連れて行くことにした。
起こしてしまえば多少機嫌が悪くても、お姉ちゃんと 一緒に車に乗って行けるとなれば大丈夫。
朝ご飯(最近のはやりはお餅とくだものなどというちょっと変な組み合わせ。)も車の中でちゃんと食べたようだ。
ついた後はおねえちゃんは補習校の朝礼に行って、その後教室に帰ってきて授業。面接まで時間があったのでその辺をうろうろしていたが、息子はすぐ「だっこ」となる。やっぱり調子悪いんだな、などと思いつつ、面接の教室の向かいの教室で待機。
時間より少し前に、入っていいですよ、といわれて、まず名前の書いてあるシールを胸と背中につけようとすると、まず、それを彼は拒否。あらら。
娘が幼稚園の時からの知り合いのお母さんたちで、面接係の人たちが声をかけてくれたりしているが、彼はいやいやモード。レゴでなにかつくろうか、あきらくん、なーんていわれても首を振るだけ。こりゃだめだ。日本語がわかって、話せるかだけではなくて、態度も見られるらしいのになあ。
でも、そのレゴの隣に、みなのやっていない迷路がたくさん置いてあるコーナーがあった。
これはよい。息子は迷路は得意だからだ。お姉ちゃんが宿題をしているとなりで迷路をやっていることも多い。めいろやってみる?というおかーさんのことばにようやくうなずく息子。やりはじめたら私はすかさず退散しました。さりげなく背中に名前シールを貼り付けて。その後泣かないことを祈るのみ。
面接は一時間で、遊ばせながら日本語の指示がわかっているか、言葉が出るか、などをみたようだ。
その間親には向かいの教室で説明があった。 途中で泣いて出てきてしまった男の子がいた。かなり硬直している子どもも多かったようだ。
息子は、試験が終わって出てきたあとはまんざらでもない顔をしていた。
「なにをきかれたの?」と聞いても「わかんない」だけ。そりゃそうだよねえ。
でも、家に帰って夫が、「たのしかった?○○先生やさしかった?」と聞いたら、恥ずかしそうに首を縦に振っていたそうだ。
そうか。幼稚園、親はまた大変だけど、楽しいんだったら、入れたらいいね。
風邪の方は、熱は結局あまり出ず、大したことがないようです。でも私も用心しなければ。
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