アメリカの教科書

時々、インターネットでサーフィンしていると本来探していたテーマと全く違う世界に入ってしまっていることはよくありますが、以前、アメリカの教科書について調べていたらこんな情報が目に入りました。

カリフォルニアの教科書の重さについてのレポート

ふーん。比喩的な重さってこと?

などと思ってのぞいてみると、いやいや、真剣に教科書の重さについて議論している報告書でした。

それによると、議論の発端は、アメリカの、特に最近の教科書は重すぎて、教科書の入ったバックパックが原因で病院かつぎこまれた児童が何千人もいるという報告書が出たことにあるらしい。どうやら振り回したり、バックパックにつまづいたり、というものまで含まれているらしいが、成長期の子どもの背骨にも影響があるだろう、ということで真剣に教科書の重さを出版社ごとに比較して調査することになったようだ。

確かに、アメリカの教科書は日本の薄っぺらいものに比べると立派である。

でも、教科書の位置づけは随分違うようなんですけどね。

例えば、うちの娘なんて教科書ではまだならっていません。全く。

日本じゃ、一年生になったら新しい教科書をもらうのが当たり前だけれど、それはない学校もあるというわけです。教科書を使う時も、参考書的な使い方なのではないでしょうか。あんなに分厚い教科書、全部読んで理解しているとはとても思えません・・・。

調査の結果は、中学生などになると一冊で5ポンド以上のものもあり、4ポンドぐらい普通であるようです(ちゃんと表が出ている!)。1ポンドは500グラム弱だから、5ポンドっていったら2キロ強。それが主要4教科だったら8キロはあるってことですね。確かに重い。

なるべく軽く、薄くするようにということになったらしいけれど、そうすると紙が破けやすくなるとか、内容が少なくなって魅力的でなくなるとか、出版社側も苦労しているらしい。

とにかく、分冊にするなり、オンラインのオプションをつけるとか、工夫して、下の基準を超えないように、というガイドラインができたようだ。

  • Grades Kindergarten through Four: Three Pounds
  • Grades Five through Eight: Four Pounds
  • Grades Nine through Twelve: Five Pounds

アメリカの教科書は重いから家に持ってかえって勉強しないのかと思っていたけれど、そうでもなくて、その重さが大問題になっていたとは知りませんでした。

立派なのはいいけれど、コストばかり高くなって、おまけにけがまでするのでは確かによくないものね。