ようこ園

カリフォルニア州デービス在住の三児の母のブログ。

By

教育の形

日本の補習校と、アメリカの学校の宿題を両方娘にやらせていると、教育のやり方というのはやっぱり場所によって違うのだなあ、と痛感することが多い。

日本校の宿題は、子どもに考えさせるように色々工夫されているところも多いけれど、やっぱりどうしてもメインは新しい漢字を覚えたり、算数の計算ドリル的問題をやったりする時間が多い。

ご存知の通りアメリカには国で統一したカリキュラムなどなく、教科書だって州や地区によってばらばらである。

だから娘のやっている宿題は決してアメリカを代表するようなものではないけれど、それでも一例ではある。

例えば算数の宿題は、一年生の彼女には一日一問、全部で5題の一枚のシート。一日たった一問だけれど、ちょっと考えさせる問題が多い。例えば”Karen has a big basket of strawberries. She wants to share them with 5 friends. She wants each person to have the same number. How can she do this?”などというものがある。

答えは、正解を気にするというより、どう考えるかを聞いているのだ。それから、一年生だけれど、授業の中で、掛け算や割り算も、概念として紹介されてきている。これはなかなかよい方法なのではないでしょうか。

まあ、最近はアメリカの学校でももっと二年生から始まる統一テストを意識した、テストのための勉強に力を入れるようになったらしいので、こんなアプローチをしている学校は少数派になってきているかもしれないけれど。

それにしても、一年生の最初の頃は、こういう算数の問題をやるにしても、娘は日本語の方が得意で、英語が自分で読めるわけでもなかった。だから娘と一緒に問題を読んで、さて、その英語がわかっているのかどうか、非常に怪しかった時期があった。だからあまりわかってなさそうな時は日本語でそれとなく私が解説したりしていた。それが、今ではだいたいは自分で読めるし(といっても、「ママ、一緒に読もう!」とか誘われてしまうが)、読めれば内容はほとんどわかっている。この英語を読む力は、ほとんど、このそれほど長くもない学校の授業時間中に養われたもので、それを考えると随分効率がよかったような気がする。まあ、読めても、内容の理解力は高くはないと思うけれど。

実際娘がだいたいどんなふうにここの学校で英語を学んでいったかは、また今度書きます。

By

「こねこのチョコレート」

幼稚園から一年生ぐらいの子どもに人気のあるこの絵本

我が家でもちょっと前まで娘のお気に入りでした。

そして、今ではランボー君のお気に入り。

主人公はおねえちゃんで、弟の誕生日にこねこのチョコレートを自分の百円玉で買うんだけれど夜寝るとき、たんすの中にしまったそのチョコレートがどうしても気になって・・・という展開なので、家の姉弟としては親近感がわくのだろう。実際ランボー君は、おねえちゃんのジェニーを「はるか」、弟のクリストファーを「あきら」と置き換えてパパに読んでもらったあたりからこの絵本が病みつきになってしまった。読んでもらいながら、演技まで二人で始めてしまった。まず、実際に自分が持っている百円玉を出してきたり、チョコレートをベッドから起きて食べに行くまねをしたりと大騒ぎ。

今日はランボー君がおねえちゃん役になりきって、起きていってチョコレートをもぐもぐ食べるまね、そして「なーんておいしいんでしょう!」という表情をする。そう、ランボー君はこの3、4日ほど、毎晩この絵本を読んでもらっている。

本当に彼は、はまるとしつこいほど繰り返しても飽きない。

すごろくも大好きで、うちにあるすごろく3種類をすべてやろうとしたりするから大変だ。

まあ、この執着心がよい方向に発展しますように。

By

教育委員会

Davisの教育委員会が先週から公聴会を開いている。Davisに3つある中学校の一つを閉校とか、同じく3つある高校の一つのキャンパスを他の高校と一緒にしようとか、とにかく大胆な予算削減案を出している教育委員会。月曜日の公聴会には異例の300名以上の地元の人々や関係者が訪れた模様。

月曜の集会は延々5時間だったとか。様々な人がEmerson(閉校を提案されている中学校)を閉鎖しないよう演説?したようだ。

いくら大胆な予算カットが必要とはいえ、もう来年度の新学期ははっきりいって目前と言える。こちらでは3月ごろには秋の新学期からの学校がどこになるかなどは決まっているからだ。3月の時点ではEmerson閉校の話など全くなく、新しく中学生になる子どもたちの中には秋からEmersonに通うのだ、と思っていた子もいるわけだ。そこに突然の閉校の提案では全く寝耳に水である。皆大いに熱弁を振るったに違いない。

その甲斐あって、木曜日には、少なくとも来年度はEmersonの閉校はないという方向に話が向かっているようだ。

よかったよかった。

しかし。

これを聞いて、なんとなくこれはもしかして教育委員会に踊らされているのかも、と思ってしまった私。

ものすごく大胆なカットを提案しておいて、集会を開いて、大反対にあうことは計算済み。じゃあ、そこまでのカットはしないけど・・・というふうに図っていたのじゃないか。

今年は閉校はしなかったけれど、来年度は可能性もあることを示唆できたし、本当に閉校しなければならない時に反対の声は、少し弱まるのではないか。そして万が一今年政府が変わって、景気の行方も変わって、閉校しなくて良ければそれはそれでよし。いいシナリオではないか。

来週末にはEmerson主催の、基金集めのためのcounty fair(移動式遊園地+お祭りのようなもの。出店や、色々な乗り物に乗れる)も予定されている。これは、閉校が提案される前から決まっていたものだけれど、きっと、閉校騒ぎで大勢の人が訪れるんじゃないか。

そんなふうに思えてしまうのは私だけでしょうか。

ま、そうでも、そうでなくても、とにかく話がいい方向にいってくれればいいのだけれど。